1995年 神奈川県横浜市生まれ
2019年 多摩美術大学 工芸学科 陶芸専攻 卒業
2020年 栃木県小山市にて作陶
必要のない要素は、潔いほどにそぎ落とされ、残されたもので成形されたそのうつわは、
一言でシンプルなうつわと言い表してしまうのは、あまりにも勿体ない。
そこには、丁寧にて丁寧に作られただろうものがすっと伝わってくる。
優しくもあり、エネルギーに溢れた作品です。
その柔らかさの奥に、作家さんの思いが垣間見えるからこそ、このうつわに心奪われたのだと思います。
田川さんらしい、グレーや白のうつわは、決して重たい感じではなく、
むしろ芽生えたばかりの若く柔らかい植物のような、とても瑞々しい印象を受けます。
ともすれば、可愛くなりすぎてしまいそうなブルーのカラーも、しっとりとした表情をもっていて、
明るく澄んだ秋の空のような薄い青色、み空色(みそらいろ)を彷彿させています。
それらは食材の色を引き出し、暮らしに華を添えてくれるかのようです。
煌びやかな豪華さではなく、家族とともにする時間に、やさしい気持ちを運んでくれる。
暮らしがもっと華やぎ、豊かになる。そんなうつわです。
日常のうつわとして、使うことにより作品の良さがさらに増していき、使い続けることで、深みを帯びてくる。
くらしにずっと寄り添ってくれる、そんなうつわになると思います。
※この作家はすべて手作りで制作しておりますため、商品はひとつひとつ着彩や形が異なります。